債券と金利の関係
債券というものに手を出したことがないので、覚え書きを残しておきます。
債券は、借金の借用書のようなものです。期限が定められているので、満期が来たら額面金額が戻ってきます。5年後に返すよという約束で、金利1%で100円を貸したとすれば、5年後には105円のリターンが期待できます。相手が破産しない限り。
債券は、誰かに売ることもできます。もっとも、その債権が100円で売れるとは限りません。99円なら買うという人もいるでしょう。じゃあ、債券の値段の変動に法則はあるのでしょうか。
一般的に、金利が上がれば債券価格は下がり、金利が上がれば債券価格が上がると言われています。なぜでしょうか。先ほどの5年金利1%100円で買った債券で考えてみましょう。
私がこの債券を買った後、貸した人が経営に行き詰って、5年金利2%100円の商品を出したとします。そうすれば、私が持っている債券の価値はどうなるでしょうか。どちらを買うと言われれば、当然金利2%のほうを買うのが自然です。
となれば、私の持っている5年金利1%100円という債券は、途中で誰かに売ることが難しくなります。買ってくれないわけです。だから、私は仕方なく、5年金利1%100円の債券を、95円程度で売るハメになります。そうしなければ、5年金利2%100円の債券と釣り合わないからです。
といったわけで、今は世界的に財政が緩和されていますから、金利は低い傾向にあります。特に日本とか。なので、これから金利が高くなるぞという時に、債券を買ってしまうと、いざ金利が上昇した後に、その債券は安くしか売れない可能性があります。
別に満期になれば損しなからいいじゃんという気もしますが、途中で売ろうとなった時に、債券価格が下がると、損をしてしまう可能性があります。じゃあ売らなくていいじゃんと思うかもしれませんが、満期になるまでお金を動かせないので、その間にもっといいトコロにお金を投資したいと思ってもできないという、流動性のなさがデメリットとなります。
このように、比較的安全だけど、買うタイミングによっては機会損失が痛いのが債券投資の特徴であると認識しています。あと、外国債券を買う場合には、為替変動のリスクも内在していることは意識しておいたほうがよさそうです。