秋の日
秋の透明感がたまらなく好きです。
夏場、あちこちに蟠踞していた「水っぽさ」が消え、全てが乾燥していく季節。早朝の起き抜けに、鼻の穴が乾く季節。ちょっと寒くなってきたかな、なんて思う。長袖を着たほうがいいのか、ちょっと迷う。鳥肌が立ちます。
光が「水っぽさ」によって屈折することなく、真っすぐに地上に降り注ぐ感じ。太陽の光は、地上に届くまでに触れ合う空気の量によって、その色合いを変えます。夏は真上から太陽が、秋は斜めに太陽の光が降り注ぎますが、後者の光はどこか優しい。空気が乾燥しているので、曖昧さもない。光と影の明確な輪郭。ダリの絵画のような幻想的な風景が、この日本の片田舎に、ふと現出します。
今日は、そんな日でした。美しいものに囲まれているという実感。